4月13日(土)、MYコンパスカレッジの定例会が開催されました。

今回のテーマは「大企業からの転身〜新卒10年のキャリアを手放した先に〜」

働き方をめぐる環境がどんどん変化している今、新卒で入社した会社にずっと勤め続けるのは当たり前ではありません。

今回は、名だたる大企業を辞めるという大きな決断をした3人の女性が、どんな思いで退職を決意したのか、また、退職してどのようなキャリアを歩んでいるのかを、惜しげもなく語ってくださいました。

ぜひ「自分ならどうする?」「自分ならどう思う?」を考えながら、このレポートを最後までお読みください。

きっと「自分らしい」キャリアを切り拓くヒントになるはずです。

 

前職は超有名企業!登壇メンバーのご紹介

まずは、登壇してくださった3人の女性をご紹介します!

 

柳澤聖子さん
前職:株式会社ベネッセコーポレーション 編集
現在(予定):半会社員半フリーランスの編集ライター

神奈川県川崎市在住、小学生と保育園児の母。
新卒から16年勤め続けた会社を4月末に退職し、半会社員半フリーランスに挑戦します。
会社のビジョンに共感し仕事も楽しんでいましたが、出産後はやりがいのありすぎる仕事と育児の両立に悩むことも多かった柳澤さん。
長い間、自分に向き合いながら試行錯誤を繰り返し、転職かフリーランスで迷った末に、「半会社員半フリーランス」という働き方にたどり着きました。

 

 

白鳥舞さん
前職:アサヒ飲料株式会社 営業/商品企画
現在:パーソルキャリア株式会社

神奈川県横浜市在住、保育園児の母。
育休からの復職後に責任の大きい新しい部署に異動し、やりたいように仕事ができないことが悩みだったそう。この時に「両立はしんどい!」と一度は転職を考えましたが、好きなことを諦める辞め方はしたくなかったため、実際に転職するにはいたらず。
両立できる方法を模索し、3年間その仕事を続けていました。
自分のキャリアに向き合い続ける中で次にやりたいことが見つかり、31歳で異業界への転職を果たしました。転職後は近しい分野で、個人での副業も行なっています。

 

 

鎌田淑江さん
前職:本田技研工業株式会社 人事
現在:フリーのキャリアコンサルタント

栃木県宇都宮市在住、二児の母。
30歳までは仕事について深く考えたことがなかったという鎌田さん。
なんとなく続けていた仕事でしたが、結婚を機にキャリアに向き合い、「会社に貢献して社会を変えたい!」と思うように。
いわゆるバリキャリのワーママを続けていましたが、自分がどうしたいのかが置き去りになっていることに気づき、30代半ばでフリーランスへの転向を決心。
現在は自治体や企業との協業をメインに活動されています。

 

半会社員半フリーランスの実態とは!?

「半会社員半フリーランス」という働き方には多くの人が注目!

柳澤聖子さんが「半会社員半フリーランス」にたどり着いた経緯、そしてその実態をご紹介します。

 

■憧れていたフリーランス

柳澤さんのお仕事は編集。
仕事柄、周りにフリーランスが多く、その働き方はとても身近であり、また憧れでもあったそうです。

仕事の自由度が高いというのがフリーランスの魅力。

子どもが小学生になる時に、「家にいられる時間を増やしたい」という思いがあり、フリーランスになることを考え始めたそうです。

 

■お金の不安を解消するために

しかし「収入が不安定」というのがフリーランスのネック。

実際にフリーランスで仕事をしている人から「安定収入を確保した方が良い」というアドバイスもあり、週3日ほど会社で働きながらフリーランスに挑戦する道を目指すことにしました。

また、社会保険や年金などを自分で管理しなければならないことも不安のひとつ。

こちらについては専門家のアドバイスを受け、「何とかなりそうだ」と予測を立てることで不安の解消に繋がったのだとか。

何が不安なのかを明確にし、それらを解消できるようにひとつひとつ行動していったそうです。

 

■ご縁は思わぬところから

次に気になるのが、「半会社員は現実的に可能なのか?」「いきなりフリーランスになって仕事はあるのか?」という点。

半会社員が実現できる求人は「探せばある」と、柳澤さん。
どこで働くかはまだ決めかねているということですが、求人はWantedlyやスマートキャリア、Warisなどを参考にリサーチしたそう。

気になる方はぜひ探してみてくださいね。

そして、フリーランスとしての仕事もすでに決まっていて、こちらはなんとTwitterから!
柳澤さん自身も「Twitterで仕事が見つかるんだ!」と、とても驚いたそうです。

個人で仕事をするには「発信力」が不可欠。
ブログやTwitterを資産として育てながら、気になる話には「まず乗ってみる」のがポイントです。

※身の安全を確保することを忘れずに!

 

31歳ママが異業界への転職をすんなり決められた理由

飲料業界から人材業界という、まったくの異業界への転職を成功させた白鳥舞さん。
「ママ転職のリアル」をたっぷり語ってくれました!

 

■異業界への転職を決意するまで

白鳥さんが転職を決意したのは「やりたいことが変わったから」。

それまでの仕事にも大きなやりがいを感じていましたが、それ以上に「これからやりたいこと」への思いがどんどん膨らみ、人材業界への転職を決意したそうです。

しかし、決断にいたるまでは長い道のりがありました。
「人材の仕事がしたいかも」と思い始めてから「やるぞ!」と決めるまで1年半。

自分に向き合ったり、転職せずともできる活動をしてみたり…。
長い試行錯誤を経たからこそ、異業界への転職という大きな決断をすることができたそうです。

 

 

■ぶっちゃけ、ママ転職は大変だった?

31歳ママ、未経験分野への挑戦。
「ちょっと難しいのでは…」という声もあったそうですが、白鳥さんの中には「前職を必ず生かせる」という信念がありました。

今までの経験をどのように転化させるか、自分がどのように貢献できるかを考え抜き、熱心にアピールしたところ、とても良い反応が得られたそうです。

また、前職で時短勤務をしていた白鳥さんは、時短になったことでぶつかった壁や、どのような工夫で乗り越えてきたかを赤裸々に面接官に伝えました。

その経験と実績が評価されたので「ママでの転職活動だから苦労したという感覚はなく、むしろ入社後に働きやすい”合う”環境を見極めやすかった」のだとか。

もちろん、「この仕事は17時上がりでは難しい」と事前にキッパリ言われることも。
「検討してくれる会社には全力でぶつかっていった」という白鳥さんの熱意が、道を切り拓いていきました。

 

■ベンチャー企業と迷って大企業にした理由

白鳥さんは転職活動で、複数社から内定をもらいました。
ベンチャー企業と大企業で迷い、最終的に大企業を選択。

その理由は「給与面とメンタルの安定度」だと、白鳥さんは言います。

ベンチャー企業での仕事にはとても興味がありましたが、「ガツガツ頑張りすぎてメンタルが不安定になるのではないか」と予測。また「収入の不安を抱えるのがストレスになりそうだ」という懸念もありました。

裏を返せば、それは「収入とメンタルを安定させたい」という白鳥さんの仕事軸。

「自分がどうしたいか」がハッキリ見えているからこそ、ここぞという時に決断できるのです。

 

地方フリーランスの隠れた魅力

鎌田淑江さんは、栃木県でフリーランスのキャリアコンサルタントとして活動しています。
実は地方のフリーランスは魅力的!?意外なメリットに注目です。

 

■期限は3年!安定収入を手放すまで

鎌田さんがフリーランスになりたいと言った時、パートナーは反対したそうです。
そこで鎌田さんが提案したのが「3年間だけ自由にやらせてほしい」ということ。

3年間で結果を出せなければ会社員に戻るという選択肢も視野に入れ、フリーランスの活動を続けています。

キャリアチェンジの際にパートナーの理解を得られるか否かは重要な問題。
自分を押し通すのではなく、お互いが納得できる着地点を探すことが大切です。

 

■仕事は「オンライン」と「ご縁」

鎌田さんは独立後、個人向けの仕事を中心に行なっていました。
オンラインで完結することが多く、「地方にいてもやっていける」というのが鎌田さんの感触です。

現在は企業や自治体との協業も多く行っていますが、それらの仕事はすべて知り合いからの繋がり。営業活動はほとんど行なっておらず、今までの何らかのご縁が、現在の仕事に繋がっているのだとか。

どんな時でも信頼関係を忘れないことを心がけているそうです。

 

■動けば目立てるのが地方フリーランス

地方では、転職先の候補は多くありません。「半会社員半フリーランス」を目指す柳澤さんのように週3日程度の仕事を探してみたものの、栃木県ではほとんどなかったそうです。

逆に、地方でフリーランスとして精力的に活動している人は、まだまだ少数派。

テレビや新聞などに取り上げられるチャンスも多く、鎌田さんは実際、メディアに出ることで得られた仕事もあるそうです。

すぐに目立てるのは地方のメリット。地方だからこそできることに目を向けると、独自のポジションを築いていくことができます。

 

大企業からの転身、私たちはこう思う

定例会の途中で設けたシェアタイムも大変盛り上がりました!

誰かのストーリーを自分のキャリアと照らし合わせることは、「自分らしさ」を見つめるきっかけになります。

MYコンパスカレッジは会社勤めのメンバーが多く、3名のキャリアストーリーにさまざまなご感想が寄せられました。

参加者のご感想を抜粋してご紹介しますので、ぜひご自身に投影させながら読んでみてください。

 

■時期は今じゃない、だけど…
会場で生の声を聞くことができて良かったです。
今の会社でもう少しやりたいこともありますが、人生100年時代の将来性があるわけでもないので、「やりたいことをやったあと」を視界に入れておきたいと思いました。
大企業から一歩踏み出すのは同じでも、決断のポイントや決めるまでの経緯はそれぞれ違っていたのが印象的で、これからどうしていくかを考えるための、とても良いきっかけになりました。
(東京都/医薬品業界)

 

■会社員以外の活動を始めてます
今転職したいわけではないのですが、会社員以外で、何かやりたいと思って少しずつ行動し始めているところだったので、環境を変えてチャレンジされていらっしゃる皆さんのお話が参考になりました。
何を大事にして、どうしていくのが自分にとって心地よい選択なのか、これからも向き合っていきたいです。
(山口県/人材業界)

 

■会社の肩書きがなくなったら…
夫が単身赴任中は現職での仕事を続ける予定ですが、3年後、上の子小学校進学や夫の本帰国のタイミングで、今のまま働き続けるのかをハッキリと決めたいという気持ちが強くなりました。
会社の肩書きがなくなった時に、何が残せるのか。
少しずつでも実績作りをして行きたいなと思いました!
(山梨県/金融業界)

 

■自分らしい選択をしたい
・自分がどうしたいか
・今できることは何か
を考えて小さな行動を積み重ねることで思い描く未来に少しずつ近づいていけると改めて感じました。
全てがすぐに思い通りになるわけではないですが、その中で見極めて、選択をして行くことを意識したいと思います。
(大阪府/医薬品業界)

 

 

これからの時代のキャリアの築き方

先の予測できない「人生100年時代」を自分らしく生き抜くためには、「MYコンパス=人生の指針」が必要不可欠です。

MYコンパスを見つけても、すぐに劇的な変化が起こるわけではありませんが、そこから行動を積み重ねていくことで、数年後の人生に大きな変化が出てきます。

登壇してくださった3名も、MYコンパスを仮決定し行動するというサイクルを繰り返し、少しずつ自分らしいキャリアを築き始めたところです。

大切なのは「つくりたい未来」をしっかりと考えること。
自分らしくいるだけの自己実現は、実は長続きしません。

理想のライフスタイルが満たされた先に、どんな未来を創っていきたいかを考えることで、本当の意味で自分らしく生きていくことができます。

自分の特性を社会にどのように活かしていくか、還元していくか。

これからの時代でキャリアを築くには、そんな高い視点が大切になってきます。

 

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これからのキャリアを考えるために、ぜひ参考にしてみてください。
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(テキスト・編集:八代宜子

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【岩橋ひかりのブログ】

「つくりたい未来」が大切なワケ

 

【登壇者のブログ】

seicoさん:悩まない人なんていない!はじめての登壇にドキドキでした

 

【参加者のブログ】

mayukoさん:【レポ①】大企業からの転身~新卒から10年のキャリアを手放した先に~

【レポ②】大企業からの転身~新卒から10年のキャリアを手放した先に~

Stellaさん:【学び】大企業からの転身〜10年のキャリアを手放した先に〜

めぐさん:自分の気持ちを大切に人生を歩みたい♡

まなともさん:これからの時代に必要なこと

まきこさん:【参加レポ】大企業からの転身 ~10年のキャリアを手放した先に~

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