8月25日に、ランチタイムセミナー「コロナ禍に翻弄される駐在妻〜これからのキャリアの考え方〜」を開催しました。
ゲストスピーカーは、駐在妻としてインドネシアに帯同していた佐々木真紀子さん。
コロナ禍によって4月に母子で緊急一時帰国。その後紆余曲折を経て8月に本帰国となった体験談や、本帰国後のキャリアについてお話しいただきました。
駐在期間中に「働きたい駐在妻」として毎日ブログを書いていた真紀子さん。駐在妻であれば誰もが1度は真紀子さんのブログファンを読んだことがあるのではないかというくらい、たくさんの方に読まれている真紀子さんのブログ。
そんなブログ読者の方にも多数ご参加いただき、当日参加・動画視聴含め230名以上の方にお申込みいただき、当日は70名以上の方にリアルタイムでご参加いただきました。
(恵比寿のオフィス・真紀子さんのご自宅を繋いでの配信スタイルで行いました)
●コロナ禍による駐在妻の影響
セミナー冒頭では、3月以降のインドネシアの状況や近隣諸国のロックダウン状況を振り返りながら、コロナ禍によって駐在妻やその家族がどのような状況に陥っていたのかを改めて考えます。
当初感染者はいないと発表されていたインドネシアでしたが、隣国が次々とロックダウンを始めた頃から、状況が一変。
4月上旬にはほとんどの駐在員、その家族が帰国し、残っている帯同家族はほとんどいないくなってしまったそうです。
そんな状況において、何よりも苦しかったのは、
日々刻々と変わる情勢を前に、現地に留まるべきか、日本へ帰国するべきか、誰も経験したことがなく、正解もわからないことを即座に判断しなければいけない状況。
さらに、昨日まで日本を離れ暮らす駐在妻として、助けあったり、家族ぐるみで付き合ったり、「同じ」ように暮らしていた友人が、急遽帰国を決意するなど、「違う」判断をしていく孤独や不安。
真紀子さん一家は家族で話し合い、最後までインドネシアに留まる決断をしましたが、そんな日々刻一刻と変わる状況を前に、その選択が何度も揺らぎそうな気持ちになったそうです。
そして最終的にご主人の会社から、母子での一時帰国を言い渡された時には、急すぎる帰国スケジュールに憤る気持ちを感じながらも、誰かが決めてくれたことにホッとした、と複雑な心境を吐露してくれました。
夫の駐在がきっかけで、仕事を辞めなければいけなかったことや、その後すぐにタイからインドネシアに引っ越さなければいけなくなったこと、ビザの関係で働くこともできないなど、自分では決められない様々な状況から「自分で決めたい」と思っていたにもかかわらず、
このような不安定な状況においては、自分で決めることの難しさや辛さを強く感じたと当時の心境を語りました。
●本帰国を選択できた理由とこれから
そんな想像以上に大変だった状況を過ごした後、一時帰国し、しばらく日本に滞在する中では、
状況が落ち着いたら一度インドネシアに戻りたい。本帰国は自分のタイミングでしたい、と考えていた真紀子さんですが、8月上旬には自分の意思で本帰国を決め、ご主人の会社にその意思を伝えました。
決断に至るまでは様々な葛藤を感じながらも・・・3年半駐在妻としてできることにチャレンジし続けてきた経験が、最後は本帰国を決断する後押しになったそうです。
駐在前半の2年間はブログ発信や、イベントやコミュニティ運営などを通じて「個人」でどこまでできるかにチャレンジし、
後半1年半は、駐在妻のキャリアに関するアンケート調査を行い、レポートを発信したり、ジャカルタの日系企業のお手伝いや、カンボジアでものづくりを行うNPO「SALASUSU」へプロボノ参画したり。「個人と社会をつなぐ」チャレンジへとシフトしていきました。
そんな濃密な駐在妻としての3年半を通じて・・・これからやりたいことが明確になったことで悔いのない駐在期間となった真紀子さん。
大好きだった仕事を辞めて、今後どう働いていけばいいか分からなくなっていた状態から、駐在妻としてできることに挑戦し続けてきたことでたどりついたのは【「伝える」プロとしての広報・PR】。
今後、フリーランスとして広報・PR領域での仕事をしていかれると決意を話してくれた真紀子さん。
そしてその記念すべき最初の仕事は・・・MYコンパス社でのPR担当をしていただくことになっています!
まず身近にできることだったブログ発信を始め、そこから様々なことにチャレンジしていった経験から、やりたいことを見つけ、本帰国後の仕事につながっていったストーリーは、キャリアに悩む駐在妻の方の希望になるのではないでしょうか。
●ご参加頂いた方の声
今回ご参加頂いた方の中には、真紀子さんのブログやTwitterをフォローされている方も多く、真紀子さんのこれまでの挑戦や、コロナ禍に翻弄されている間の心境などを見続けてきた方々が多数です。
セミナー終了後も、真紀子さんの話をもっと聞きたい!とたくさんの方から質問をいただき、「日本に帰って良かったこと感じることは何ですか?」、「決断がブレないために工夫していることはありますか?」など・・・多数のご質問が飛び交いました。
さらに、「私も帰国したのでぜひお会いしたいです!」などの声もあり、コロナ禍に限らずまだまだ駐在妻の方々のキャリアの悩みは深く、こういった場を通じて経験を共有することや、お互いに繋がることの意義も改めて感じる時間でした。
ご参加頂いた方からは、
「どんな状況でも小さなチャレンジを積み重ねることが将来に繋がるということをまきこさんの言葉と行動から感じました。」
「最近低迷気味だったのですが、お話を聞き大変な中でも突き進むまきこさんにパワーを頂きました。今現在仕事をしていない私にとって、働く原動力とは何かを改めて考えるきっかけになりました。」
「昨年の12月からフィリピンで駐在妻をしていますが、コロナの影響で現在は目処未定の一時帰国中です。モヤモヤすることも多いのです。その実態のつかめないモヤモヤが言語化されて、共感されたように感じとても学びの多い時間でした。ありがとうございました。」
「自分自身も本帰国が終わり、悶々としつつも誰とも共有できない寂しさや不安がありました。全てを言語化してくれた、まきこさんに感謝の思いでいっぱいです。」
などの声があり、コロナ禍に翻弄された方々の気持ちの言語化、そして真紀子さんの前向きな挑戦ストーリーがたくさんの方々の胸に響いたと感じます。
真紀子さん、そしてリアルタイムでご参加いただいた約70人の皆さま、本当にありがとうございました!
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ぜひご覧ください>https://ameblo.jp/makiko0416/entry-12620353750.html
真紀子さんのTwitterはこちら